フットサル(Futsal)は、いわゆる室内サッカーである南米の「サロンフットボール」または英国の「インドアサッカー」を起源とする、基本的には室内で行われる、サッカーに似た競技である。長らく非公式に行われ統一ルールが存在しなかったが、1989年にフットサルも国際サッカー連盟(FIFA)の所管となり、
23キロバイト (2,790 語) - 2018年10月20日 (土) 05:54



 2020年東京五輪を前に、世間では若手アスリートの活躍に注目が集まっている。テニスの全豪オープン女子シングルスで優勝を果たした大坂なおみは21歳。「チョレイ!」でお馴染みの卓球の張本智和は15歳MLBロサンゼルス・エンゼルス大谷翔平投手は24歳と各スポーツ界では若手の活躍が目立つ。

 同じようにフットサル界にもイキのいい若手が、自己研鑽に励みピッチ上で己を表現している。その中でも「次の日本代表を担う」ほどの逸材たちを紹介していこう。


フットサル界を支えるネクスト・ヒーロー

 フウガドールすみだで欠かせない存在に成長した20歳の中田秀人はその1人。サッカーと同様にフットサルにおいてもレフティーは貴重な存在だ。しかし中田の1番の武器はその左足ではなく、インテンシティの高い守備力。


 幼さが残る顔からは想像ができないようなハードプレスを敢行。相手陣内から積極的に行う“攻めのディフェンス”で自由を奪う。ピッチ上でフィールドプレーヤーが4対4の状況となるフットサルだが、中田がいれば5対4にも6対4にもなってしまう。それほど守備での貢献は高く、ボールを持てばレフティー独特の視点やリズムでアクセントをもたらすことができる。


 そんな中田は就職活動を行う大学3年生。しかし「これからもフットサルを続けられる環境で」とプレーヤーを続ける意志は固く、その先には「日本代表プレーしたい」という思いが強い。「レフティー」、「誰にも負けない守備力」に磨きをかけて、今後の日本代表を担う選手となっていくだろう。


 ほかには“100年に1人の逸材”棚橋弘至級の太ももを持つ立川・府中アスレティックFCの“キン肉マン”こと丸山将輝も日本代表入りの可能性を秘めた23歳だ。


 丸山のポジションは、サッカーでいうFWのような役割が求められるピヴォ。現在の日本フットサル界ではシャドストライカーのように裏に抜け出す動きや周りとの連係で相手を崩すプレーを得意とする選手が多い。一方の丸山のスタイルは、かつてインテルで活躍したクリスティアン・ヴィエリ。ボールを受けては重戦車のように相手ゴール前へとゴリゴリ侵入し、強烈なシュートを浴びせていく。


 現代フットサルでは絶滅危惧種ともいえるプレースタイルだが「日本にいないからこそこのスタイルを目指す」と丸山は強く語る。自分の絶対的な武器であるフィジカルがFリーグだけでなく世界でも通用することを証明してもらいたい。

 そして最後は、今季から創設された若手の育成・強化を目的とするFリーグ選抜の中軸を担う伊藤圭汰だ。伊藤が務めるフィクソというポジションは、サッカーでいうDFと例えられることが多い。しかし伊藤のプレースタイルサッカー日本代表柴崎岳のようにさばけて、運べて、ゴールが奪えるオールラウンダータイプだ。


 すでにU-18フットサル日本代表から着実にステップアップして、すでに日本代表としてもプレーしている伊藤だが、ここまでは楽な道のりはなかった。高校を卒業後、フットサル一本で勝負することを決めて単身で上京してからは、挑戦の連続だった。


 ペスカドーラ町田の下部組織に入団し、トップチームでのプレーチャンスを与えられたが、4試合の出場に終わった。その後、ベトナムクラブチームに助っ人として加入したり、Fリーグ選抜に加入したりと常に厳しい環境に身を置く。それらはすべて「試合を決めっれる選手になって日本代表として活躍する」ため。目標に向かって伊藤の挑戦はまだまだ続く。


 ここにあげた3選手のほかにも、Fリーグには個性豊かなヤングガンズが揃っている。そういった若い選手の活躍に注目するのもスポーツ観戦のおもしろさだ。


文・川嶋正隆(SAL編集部)

(C)AbemaTV


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(出典 news.nicovideo.jp)